2022年12月26日〜2023年1月1日

26日『M-1グランプリ2022決勝体験ライブ』(有楽町よみうりホール)を配信で観る。

 モノマネ芸人たちによる『M-1』審査員を前に、その年のファイナリストや敗者復活戦出場者らが戦う、この時期恒例のおふざけライブ。今年は何をおいても加島ちかえによる異様に仕上がった上戸彩の存在と、ふざけ方で何馬身も抜けていたヨネダ2000に尽きる。

 実際の『M-1』と同様にファーストラウンド上位3組が最終決戦に進む形式で、ヨネダ2000が1本目に披露したのは仮タイトルをつけることすら難しい、あえていうなら「バドミントン」くらいしか思いつかない漫才だった。誠がたびたび舞台袖にハケて長机とサンプラー的な玩具とバドミントンラケットを持ち出してきてステージ上で音を出しながらバドミントンをエアーで行なう、こう書いてみても何も説明できている気がしない。

「お気づきでしょうか? こんなことをしているのにポケットには”おまりも”が入っていたことに」

 勝ち上がって披露した2本目、ヨネダがやってみせたのは男性ブランコが『M-1』でやっていた「音符運び」をコピーした漫才だった。フリの部分はさして変えることなく、しかし合間合間に1本目と同じく長机とサンプラー的な玩具とバドミントンラケットを持ち出してきてステージ上で音を出しながらバドミントンをエアーで行なう。ネタの最後の大オチで、誠が言った。

「お気づきでしょうか? 私たちが、2本目を用意していなかったことを」

 ゾッ。(ロッテのエース黒木知宏が当時西武入団1年目の松坂大輔を評した「末恐ろしいじゃねぇよ、今恐ろしいよ」の言葉を思い出してしまいましたね)

 ライブには真空ジェシカも出ていた。真空ジェシカのふざけ方は常々好きということを大前提として、『M-1グランプ2022アフタートークinヨシモト∞ドーム』でも思ったように、ヨネダと川北が一緒にふざけていると誠のほうにびっくりさせられることが多い。ライブやラジオ、テレビを通じて川北のそれに目が慣れてきたせいなのか、女性芸人がそんなふうに振る舞うのをあまり見たことがないからなのか。とはいえ自分がヨネダを「女性芸人」としてとらえているかというと、それも皆無なのだけども……。

 

◯ほかに観たもの

『ライブ!!今月のお笑い~井口と飯塚の楽しい連載』(阿佐ヶ谷ロフト/配信)

『年末ジャンボお笑い 10億円寄席』(神保町漫才劇場)

『極あけおめパーティーSP!』(漫才劇場/配信)